column コラム

ケースライティングの検証

昨年、ある企業の新製品を購入に至る行動と心理の変化を一人の顧客の視線で追ったケースを書きました。AISASまたはAISEASなどの購買モデルに照らしてみて、何が購買のキードライバーだったかを議論し、課題設定とマーケティングプランを立てるものです。

人事担当者から自社ケース執筆の打診があって検討を始めたのですが、一度は立ち消えになってしまいました。折角ある程度情報を集めていて、面白かったので勝手にオリジナルケースに仕立て上げたのでした。中々興味深いものになって、これまで他社の数百名の受講生にこのケースを使って講義してきました。

昨日は、この商品を実際に売っている企業の部長研修で、このケース演習をしてみました。流石に商品知識は高く、市場の動きに加え、社内の生々しい実情などを知っている相手に「仕掛ける」わけですから、うかつなことは言えません。結果としては、現行の売り方が正しいのかどうか?もっと説明型商品を売るためのアプローチをとるべきではないか?という代替案を示すことができて、良い議論になりました。これは私が考えていたプランに対する検証にもなりました。このプランを実際に採用していただいて何か変わればもっと良いのでしょうけれど。

これまで自社ケースを5つほど書いて講義しましたが、今回のようにひも付きでないほうが、自由な使い方ができて結局得るものが多いようです。

どなたか良いケースの題材ありませんか?勝手ケースを書きますよ。