column コラム

Biz School 英語でのプレゼンテーション

先週火曜日と本日、あるビジネススクールで英語でのプレゼンテーションの実践編を指導してきました。 ここまで8回の講義では、ロジックの組み立てや、プレゼンテーションで「共感をつかみ」「合理性」と「感情」に訴えるスキルに関して演習を重ねてきました。また、チャート図表化のテクニックに加えて、十数年に渡る私の外資系企業での勤務経験から得た、プレゼンテーションの中身を英語化する際のノウハウも講義しました。 それら講義と演習を踏まえ、私が作ったビジネスケースを読んで、その企業の経営層に英語でプレゼンテーションを行うという想定です。1人1人持ち時間は10分程度で、この2回の講座で20名弱が皆の前でプレゼンテーションをしました。中には生まれて初めて英語でプレゼンテーションを行った受講者も数名いました。 結果としては、論理性も含めたストーリーの内容に加えて英語のプレゼンテーションまでもがちゃんとできていた参加者は少数派でした。講師と他の受講生の前でのプレゼンテーションという状況であるにも関わらず、実力が発揮できなかった受講者が残念ながら多かった。「これが、私相手ではなく、本物のビジネスの交渉相手やトップマネージメントだったらどうするの!」と叱咤しました。 多くは、「英語でプレゼンテーション」という新たなハードルにすくんでしまって、論理構成まで気が回らなかったというのが私の素直な見立て。英語にコンプレックスを抱いている参加者もいました。そんな参加者に対して何度も注意したことは、「英語が旨いことに越したことはないけれど、もっと重要なのは、相手に共感を持ってもらい、ストーリーの合理性と、聞き手の心に訴えるコンテンツの力である」こと。「発音やかっこいい言い回しを気にして立ち尽くすよりは、JANGLISHでも良いから自分の考えを堂々と臆することなく伝えること」です。実際にビギナーは中・高レベルの英単語をシンプルに使ったほうが伝わることが多い。 次回からは4回にわたりHBSの、とても解釈が難しい経営戦略のケースを題材にして、経営層にプレゼンテーションを行うという想定です。そのパワーポイントの資料と、個人のパフォーマンスを採点・評価します。ここまでの10回の講義と実践を通じて教えたことを、本当に身につけるための最終講義と試験にしていきたいと思っています。 みんな頑張れよ!