このブログを1年間分読み返してみました。戦略コーチ、コンサルタントとして行った新規の試みや、時事に応じてマーケティングの観点から強く感じたことを書き連ねています。今年の締めくくりに、行った新規の試みと、マーケティング関連で感じたことをまとめてみます。

新チャンレンジ

11月に「POWER POINT ビジネスプレゼン 図を描き・思想を磨き・人を動かすプレゼンテーション」を出版。経団連のグリーンフォーラム、東京大学EMP,首都大学東京ビジネススクール、名古屋商科大学ビジネススクールで教えていることをまとめたものです。
ロジカル・コミュニケーションの手法に加えて、右脳に直接働きかけるヴィジュアル・コミュニケーションという視点で、パワーポイントを使いこなすテクニックを解説しました。元マッキンゼー東京支社長の横山さんからの示唆と、マッキンゼーのプロダクションという作図のプロとのお仕事を結実したもので、少々マニアックながら、戦略コンサルティングファームのスキルの一端をご紹介出来たと思います。

来年以降、ある大学のマーケティングの教授を務める要請があり、正式に講義が始まったらお話します。これもまた新チャレンジです。

マーケティング関連

今年は「フラット・マーケティング」と題して新しいマーケティングの動きを講義してきました。主な内容は
①WEBを中心としたIT技術の高度化、チープ化とモバイルの普及によってアクティブ・コンシューマー(能動的に情報発信する消費者)にデジタル・ネイティブ(10代からPC、ネットつまりデジタルが当たり前で育った世代)が加わりCGMが発達したこと。それによってユーザー同士の情報交換が増えて、ユーザーは企業や商品の格付けを勝手に行うこと

②WEBをマーケティングのプラットフォーム化する企業が出現したことで、意思疎通が双方向になって企業とユーザー双方の立ち位置がフラットになること

③フラット化が加速すると、TVなどの旧メディアの消費者リーチや到達頻度が落ちるだけでなく、説得力も落ちること。 また、米国では新たなメディアの動きとして「広告マーケットプレース」つまり広告を直接メディアと企業間で売買する場と、WEB上のコミュニケーションの分析サービスが、グーグル、ヤフーなどの企業群から提供されていますが、これが普及しつつあること。 加えて最近アドビに買収されたOmnitureや、Salesforce.comのように、クラウド・コンピューティングを活用しマーケティング・プラットフォームをSaaS(Software as a Service)で安価で提供するベンダーが急伸していること

④上記の3点が揃ったことで、「広く告知する」という意味の広告は大幅に減少し、カスタマイズされた販売促進が中心になること。その為マーケティング活動の優劣は、広告クリエィテイブのアートではなくテクノロジーが担い、多くは自動化するということ。これを「マーケティングの自動化」と呼ぶ人もいます

今年はこの流れが顕在化してきました。ただし米国の事情と大きく異なるのは③です。広告代理店の力が強く、企業が直接4大メディアを売買しにくい日本で「広告マーケットプレース」と解析サービスは進んでおらず、④の「マーケティングの自動化」は遅れています。

来年はこの流れを注意深く見守って行こうと思います