column コラム

首都大学でのオリジナルケース

今週、出来上がったばかりのオリジナルケースを首都大学東京のビジネススクールで講義してきました。ある潜在顧客が、フィットネス機器へのニーズが顕在化し、紆余曲折ののち当初の目論見と異なる商品を購入する購買行動前後の過程を描いています。 ロジカルシンキング+課題解決と、マーケティングの基礎を学んでいただこうと思って書き上げました。 4チームに分かれてプレゼンテーションを行っていただきましたが、今回の戦績は1勝1敗2引き分けといったところでしょうか。 1チームの勝因は、AIDMAであれ、AISAS ,AISCEASでも良いのですが、学んだフレームワークを使ってそこから 「So-What その意味合いは?」というメッセージをしっかり引き出したこと。そしてその分析結果をわかりやすいチャートで表現できたこと。 ここができていたチームと、単に漫然とフレームワークにあてはめてケースを分析した気になってしまったかどうかが分かれ目でした。 「ロジカルシンキング講座」などで必ず講義するフレームワークは、思考に一定の広がりを持たせたり、整理したりするのに効用があります。ですから課題解決のABCとして学んでいただきます。ですが一度学ぶと、それを使っただけで何か達成した気になってしまうという副作用を持っています。つまり考えるための道具が思考麻痺を引き起こす。これが罠です。自分の頭でしつこく「だから何なんだ?」を問い続けることが必要。 プレゼンテーションを英語で行い、課題解決するという講座なのでですが、ここの課題解決のための基本動作として、分析と論理構成がちゃんとできていないと、相手を説得できるはずもない。 加えて思考を表現するスキルも必修です。 まだ14コマのうち道半ばなので、これからは講義してきた内容がしっかり身に付け、かつ実務に使えるレベルになるまでを指導していきたいと思っています。