column コラム

ケース・ライティングの顛末

インタビューから先方とに打ち合わせや情報収集に3か月かけて仕上げた自社ケース2つを使用し、あるメーカーさん向けに1泊2日の最終ワークショップを行ってきました。相手は製品戦略部というその会社の製品自社開発と買収可能性精査、市場化プランを企画する20数名です。

それ以前にも同メンバーに、3か月で計6日間、HBSの最新ケースを翻訳してまで用意して討議を繰り返してきました。戦略、マーケティング、財務会計、HRM(グローバリゼーション)について参加者の知見を高めた後での最終ケースでした。

自社の2ケースともその会社の製品戦略部が実際に頭を悩ませている課題を扱っており、使用した状況説明や収支のシミュレーションなども、極秘扱いのものでした。私にケースの著作権はあるものの、外部に出ることは決してないので、その点では残念です。

ですがその会社の頭脳ともいうべき参加者が、実際の戦略を立案してゆくプロセスを20余名で分かち合い、アイディアを出し合ったという点では非常に意味深いものであったと思います。この討議と、出てきたアイディアを見て、主催していただいた戦略部の責任者の方からも、「苦労が報われた!」とのコメントをいただきました。どうやらこのプロジェクトは某有名コンサルタント会社とのコンペだったらしく、費用対効果としては破格であったと思います。(弊社のフィーはたぶん5分の1以下)

戦略コーチの仕事もここまで実務に直結しているとインパクトもあり、充実したものになると実感できます。