column コラム

新規サービスの役員プレゼン結果は・・・

新規サービスのプレゼンテーションの結果が明らかになりました。
「差し戻しして、次回の役員会議での判断」 という結果です。成功では全くないものの、担当者によれば「実質上一次関門突破」ということらしいです。担当者からは「ありがとうございました。今後もアドバイスください」とのメールが届きました。

ここで残念であったのは、議論の中心がそのサービスそのものの新奇性、市場性にあったのではなく、「どのくらい儲かるか?初期投資を早く回収できるか?」であったということです。次回までに収益性を再考してもう一度挑戦となりました。

プレゼンしたサービスはある程度類似のものが世の中にありますが、家庭を持つ女性に新しい価値提案をするものでした。また、長期的に見ればその会社の強みが十分活かせる可能性のある事業です。そもそもWEBのサービスで精緻な収益シミュレーションをしてもあまり意味はなく、数字の遊びになりかねません。実際にサービスインしてみないと読めないことも多い。収益性のシミュレーションで、そのキーレバーはユーザー数とそれによる広告モデルの収益性、利用者が支払う月額の付加サービスの受容具合ですから、エンピツをなめればいくらでもバラ色の絵は描けます。プレゼンでの議論はまさしくその提供価値の意味、つまりユーザーの女性にどれだけそのサービスが刺さりそうかをメインにすべきでしょう。

もしかすると役員は「もっと、しつこく考えさせてやろう」「もっとできるはずだ」との親心から「次のステップには進ませるが、一応差し戻し」とされたのかもしれません。私の存じ上げているある会社の役員は、部下の1度目の提案がどれほど良くできていても最初は 「Noだ! 再提案!」にするという信念のあるかたでした。私自身、それはあまり良い信念とは思いませんが。まあ、今回がこの理由であったらチームも救われますね。