column コラム

戦略ワークショップの打ち上げ

先ほどある企業の戦略コーチング・プロジェクトのトップマネージメント・プレゼンテーションが終了し、続けて打ち上げに参加してきました。 お付き合いが長い企業で、時折クライアント企業の業績が低迷したり、新規プロジェクトを発進したいときなどにお声がけいただいてお手伝いをさせていただいています。 今回はある事業部のマーケティング戦略の練り直しで、既存事業の営業体制の見直しと、新規サービスの立ち上げに関する提言でした。 営業体制の見直しは、顧客のターゲティングや案件管理手法の見直しと、チーム営業でのアプローチ、時間管理などの課題を克服するためのプロジェクトでした。SFA(Sales Force Automation)の導入を討議しましたが、何よりのポイントは営業の意識改革です。単なるITの導入でなく、その為の組織体制や仕組み作りが焦点となりました。 あとのチームは新規サービスの立ち上げの提言。そのうち1つはNFC (Near Field Communication) という無線通信の国際規格を活用するものでした。これは日本ではお財布携帯に使用されているフェリカ(ソニーの登録商標)を代替するか、包含して世界的に普及する可能性があります。チップの単価が安く、一部のアンドロイド携帯には実装が開始されました。また、iPhoneへの採用が噂されています。この普及を見込んだビジネスは今後大きな広がりをみせることになるでしょう。 この手の、決裁や地点認証、ビル内の位置情報探知のインフラとなりうる技術が世界中で勝ち組になるかどうかは単なる技術論で語ることはできません。何よりもユーザーへの提供価値がコストとのバランスとして高いかどうかが普及スピードに影響します。そしてインフラとしての普及度タイミングや、各プレーヤーの戦略意図、組む相手などによっても普及シナリオが変化し、成すべきことが異なります。 議論を進めていくと、グーグルを初めとする米国企業にまたもやサービスのデファクトを握られる可能性があることや、その場合の組むべき相手などが浮かび上がって来ました。 今日はここ4ヶ月のチームの調査、分析の成果として、「このビジネスに挑戦してみたい」という思いが伝わり、役員の方々と有意義な討議ができたことが収穫でした。 プロジェクトを終了しても、フォローアップで数回実施状況をモニターしに行くことをお約束しました。 皆で食べた焼き白子とてっさ、ふぐちりは、格別なものでした。