column コラム

You-Tubeを見て考えたこと

久々のOFFで時間があったので何か面白いことが起きていないかYou-Tubeをチェックしていました。素人がアップした笑えるコメディや最新のPOPアイドルのプロモヴィデオをしばし鑑賞したのちに見つけたのが、スティーブ・ジョブスの「2007年マックエキスポ キーノートスピーチ」でした。これが衝撃的。

今年1月のことなので、既に旧聞に属することかもしれませんが、iPhone の新製品発表会の部分は凄かった。「1984年にマッキントッシュでパソコンを変え、2001年にiPODで音楽を楽しむスタイルを変え、2007年にはiPhoneで携帯電話を変える!!」という内容は刺激的で、その商品の革命的な機能は「凄い!」のひと言。

何よりも際立っていたのはジョブスのプレゼンターとしての並外れたカリスマ性。Yahooやシンギュラーテレコムなどのトップがプレゼン中にゲストスピーカーとして招かれ、アップルとのアライアンスに対する期待を述べていました。そこで明らかになったのは、ジョブスの話の面白さ、プレゼンの技能、何より聴衆を引き込むオーラが図抜けていて、シンギュラーの社長などは視聴者のヴィデオへのコメントを読むと世界中からこき下ろされていて可哀想なくらい。そのくらいジョブスは際立っていました。

刮目したシーンは、画面を送るクリッカーが不調でスクリーンが遷移せず、凡庸なプレゼンターならば立ち往生するピンチに、「そういえば高校生のとき、ウォズニアック(アップルの創業者の一人)がテレビのリモコンを作って悪ふざけしてたら・・・」と、唐突に昔話を始めて会場の爆笑をさそい、その間にクリッカーを回復させた。神業である。

プレゼンテーションの講義では「ジョークは諸刃の剣。自信がなかったら無理に使うな! または上手く使え」と言っているが、これほどの上手い使い方は見たことが無い。

U-TUBEは世界で最高のプレゼンターを見つけてコツを真似ようとする、貪欲なビジネスパーソンにとって宝の山だよ。Check it out!