column コラム

BBT大学 マーケティング講座収録開始

私はBBT大学2年生の後期講座「マーケティング実践」を担当しています。 10月から講義開始なので全15回分の収録を5月から開始しました。1回60分前後のコンテンツなのですが、録画はその倍近く時間がかかります。1,2回目はちょっと途中で楽しくなって、話過ぎて1回分が90分を越えてしまいました。 学生は1年次には「マーケティング基礎」の講義を受けているので、内容レベルは多少上げて、かつ実際にマーケティングマネージメントを実践している企業の戦略や活動が理解出来るように設計しています。「実践」というからには学問としての知識に加え、学生が将来マーケティング関連の仕事をする際に、学んだことが使えるスキルとノウハウを伝えようと思います。 内容として下記15回を想定しています。  
  1. 近年の経営環境変化と、企業のマーケティング課題
  2. 経営理念、戦略とマーケティング、営業の定義と関連
  3. B2C(Business to Consumer) 、B2B(Business to Business)、サービス・マーケティングの違いと関連
  4. マーケティング・マネージメントサイクルと、仮説設定・調査・検証プロセス
  5. 顧客ニーズの特定と、自社の事業課題特定
  6. セグメンテーションとターゲッティング
  7. ポジショニングとブランディング
  8. マーケティングミックス:Customer Solution を創造する商品戦略
  9. マーケティングミックス:Cost  to the Customer の最適化を図る価格・コスト戦略
  10. マーケティングミックス:Convenience を設計する流通戦略
  11. マーケティングミックス:Communication の最適化を図る顧客接点構築戦略
  12. プラン実行と効果測定
  13. 今後あるべきマーケティング管理サイクル
  14. まとめ
  15. あなたがソニー・ウォークマンの担当だとしたら、どのようなマーケティングプランを提案するでしょうか?
学生には第15回講座に最終レポートの出題をしますが、「ソニー・ウォークマン」のマーケティング戦略の提言をして頂く設計にしました。第1回目の講義からこのアナウンスをして、この最終課題を解くためにそれまでの14回をかけて徐々に分析を進めていただきます。 分析のポイントは、ソニーとアップルの企業戦略の比較やソニーのマーケティング上の課題。音楽、映像等のコンテンツを楽しむマーケットの規模や構造、成長性の分析、セグメンテーションとターゲッティング、ポジショニングとブランディングの現状と課題。マーケティングミックスの課題。などです。 前半に仮説設定とマーケットリサーチの手法を講義しますので、顧客ニーズとウォンツを深堀をして貰いたい。何故このセグメントの顧客はiPod を買い、またウォークマンを買わないのか?ウォークマンを買う顧客は誰で、何を求めているのか?実際に、エスノグラフィー的アプローチの観察法、デプスインタビュー、グルイン、顧客アンケート調査、小売り調査などのフィールドワークを実体験した上で提言を作っていただこうと思います これらのステップは、実際に私が企業のマーケティング部門向けに行っているコンサルテーションやアクションラーニングで行う、戦略コーチング手法を踏襲しています。 実践的な学びを意識付けするために、レポートが優秀と認めた提案者には、知り合いのソニーの商品企画担当者に直接提案が出来てフィードバックを得る機会も演出したいと思っています。担当者も、コア・ユーザーである学生視点からの斬新な提案を心から期待しているとのことです。 マーケティング管理手法を実践的に体験することで、身をもって難しさを体に染みこませ、その醍醐味を味わって貰いたい。出来れば、将来マーケターになってみたいと、思って貰いたい。 今から学生の皆さんの提案が楽しみで仕方ない!